青森県の縄文遺跡群の楽しみ方は、まずは現地を訪れること。
そして、遺跡のある町を歩くこと。
昔と今を感じることで、新しい発見ができるかもしれない。

「縄文」から新たな旅の楽しみを発見

 青森県の世界遺産としては、白神山地につぎ2例目となる「北海道・北東北の縄文遺跡群」。県内には、日本最大級の縄文集落跡の三内丸山遺跡、美しい漆塗り製品が出土した是川石器時代遺跡、遮光器土偶で有名な亀ヶ岡石器時代遺跡など、9つの構成資産がある。
 青森の縄文遺跡は、縄文時代の始まりを伝える大平山元(おおだいやまもと)遺跡から縄文晩期の遺跡まで年代が幅広いため、縄文時代の暮らしや文化の推移を学ぶことができる。さらに遺跡が県内各地に分布しているため、岩手からも秋田からも旅のルートが組みやすい。周辺には、縄文が感じられるスポットも多く、旅を楽しいものにしてくれる。

 縄文時代前・中期にかけて約1700年も続いた縄文集落。見どころは、復元大型掘立柱建物だが、縄文時遊館の「縄文ビッグウォール」など工夫を凝らした展示もあり、見応えたっぷり。

●青森県青森市三内丸山305(三内丸山遺跡センター)●TEL 017-766-8282 ●開館時間/9:00〜17:00 ※GW・6〜9月は9:00〜18:00( 入館は閉館の30分前まで) ●休館日/第4月曜(祝日・振替休日の場合は翌日)、年末年始 ●入館料/大人410円、高校・大学生200円、中学生以下無料 ※特別展「あおもりの縄文世界」開催中(本誌P.9参照)

 旧石器時代から縄文時代への移り変わりを伝える重要な遺跡。日本最古の土器片と石鏃が出土し、土器片は1万5000年以上前のもの。資料館は廃校となった大山小学校を利用しており、昔懐かしい道具も展示されている。

●青森県外ヶ浜町字蟹田大平沢辺34-3(大山ふるさと資料館) ●TEL0174-22-2577 ●開館時間/9:00〜16:00 ●休館日/月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始

 三内丸山遺跡の出土品「縄文ポシェット」は、網代編みという編み方で作られている。この技法は今でも津軽の伝統工芸品・あけび蔓細工や山ぶどうの皮細工にも用いられ、長く大切に使うことで艶が増してくる。

●青森県弘前市南横町7 ●TEL 0172-32-0796
●営業時間/9:00〜17:00 ●定休日/日曜

 是川石器時代遺跡は、中居遺跡・一王寺遺跡・堀田遺跡の総称。是川縄文館では、遺跡から出土した漆塗り土器、木胎漆器、藍胎漆器、弓、櫛など多種多様の漆製品を展示し、どれも見応えがある。

●青森県八戸市是川横山1 ●TEL 0178-38-9511●開館時間/9:00〜17:00 ●休館日/月曜(祝日・振替休日の場合は翌日)、年末年始●入館料/大人250円、高校・大学生150円、小・中学生50円

 是川縄文館に展示されている国宝「合掌土偶」をモチーフにした人形焼を販売。八戸の宝を全国にPR したいという思いから生まれた菓子は、紫芋あんの中の胡桃がアクセントとなっておいしい。

●青森県八戸市八幡字五日町2-9 ●TEL 0178-27-3017
●営業時間/8:30〜19:00 ●定休日/火曜

青森県観光国際戦略局誘客交流課

  • ●青森県青森市長島1-1-1
  • ●TEL 017-722-1111(大代表)