八幡様のお膝元にある精肉店

ホタテフライ」&「チーズハンペンフライ」

 仕事で県内のあちこちに出かけるついでに、岩手食材の質の高さの驚いている県外出身ライター。各地 のご当地食材を活かした「揚げ物」に興味が沸き、各地で味見。気軽すぎて注目されない「ご当地の揚げ 物」をコツコツと記録収集するコラム。
発見場所 岩手県盛岡市
サイズ チーズはんぺんフライ:約6×6×3cm、ホタテフライ:約5×5×2.5cm衣:ふんわり系
ボリューム
状態 調理済み
特徴 はんぺんの軽い食感とホタテまるごとのボリューム感

八幡宮のお膝元

 盛岡市民が「初詣」と聞けば最初に思い浮かべるであろう「盛岡八幡宮」。町中にありながらもシンとした静寂さを保っているその佇まいに、背筋も伸びる思いで詣らせていただく。参拝の後にぐるりと付近を見渡してみれば、なるほどあれこれ気になるお店がみうけられるのも「八幡町」ならでは。その中に、地元で古くから親しまれているであろう精肉店を発見。店先にあるローストチキンや店奥のラインナップに誘われ入店。 向かって左側が精肉の販売カウンターで右側が惣菜販売カウンター。野菜コロッケ、牛肉コロッケと揚げ物メインではあるものの色々なお惣菜が置いてある。 お惣菜ケースでひときわ目を引いた「ホタテフライ」と「ハンペンチーズフライ」を購入。

盛岡で初詣といえば八幡さま

家まで待ちきれずに境内でガブリ

 家に持ち帰って撮影してから・・・と思ってたのだが、目の前の揚げたて「ホタテフライ」の香りには勝てず境内を歩きながらガブッと。サクッとした衣と肉厚なホタテの食感が交互に押し寄せて、ひと噛みごとに美味しさが押し寄せてくる。貝柱の甘さとヒモの弾力、衣と油のコクが合わさって無心で食べていた。ふた口くらいで食べてしまいそうな大きさではあるが、この幸せを終わらせてなるものかとチビチビと味わい続け、ホタテが旬な時期に食べたらもっと美味いじゃないか? 精肉店なのに、こんなにホタテが美味くて大丈夫なのか?・・・とか余計な心配をしながら、なぜもう1個買わなかったのかと悔やむ。まあ、売場に1個しかなかったで仕方無いんだが。

ずっしりと食べ応えのあるボリューム

大葉がいい仕事をしている「チーズはんぺんフライ」

 一緒に買った「ハンペンチーズフライ」は自宅で温め直して試食。フワフワとした優しいハンペンの食感が、サックリとした衣の食感に消されてしまうのでは?・・・などと不安を持ちつつ温まるのを待つ。サイズ感は小ぶりな気もするが、軽く食べるのには丁度良さそう。 食してみて、なるほど一口に揚げ物といっても様々なアプローチがあるのだなと実感。ザックリ、ドッシリ、サックリといった満足感を得やすい食感とはまた違う「ふんわりサクサク」で、丁度良いサイズ感と相まってオヤツや食間のつなぎにもよさそうである。チーズの風味が際立って、ハンペンの淡泊さが負けてるかな?・・・そう思ったところに大葉の爽やかな味がやってくる。薬味としての大葉がその役目をしっかりと発揮し、チーズのコクと押し引きする「いい仕事ぶり」を魅せる。

衣は意外と厚めで、はんぺんの柔らかさと様々な食感が楽しめる

その後「ホタテフライ」は探しに何度か通ったが、毎回売り切れているのでお店の人に聞くと「だいたい毎日作ってるけど人気商品だからね」と、たまたま買えたこの時も1個しか残って無かった事を納得する。確実に食べたいときは午前中の来店が良さそうである。

今回のお店 竹村精肉店