こんにちは。
岩手医科大学薬学部に勤務する杉山育美です。
薬剤師の目線で、いますぐ誰かに話したくなる「薬の豆知識」をお届けいたします。

今回はお薬を飲むタイミングである「用法」のお話です。

用法が朝食後や夕食後、など「食後」に服用指示があるお薬を目にすることが多いのではないでしょうか。
食後ってご飯の後の何分後?と疑問に思ったことはありませんか?

もっと悩ましいのが「食前」や「食間」なのではないかと思います。

今回は「飲むタイミング」をまとめてお伝えいたします。

  • 食前・・・食事の30分前
  • 食直前・・・食事の直前(「いただきます」を言う前)
  • 食直後・・・食事が終わって5分以内
  • 食後・・・食事が終わって30分以内
  • 食間・・・食事が終わって2時間くらい
  • しっかりと指示を守って服用しなくては効果が得られないだけでなく、副作用を引き起こす可能性がありますので、服用指示はしっかりと守るようにしてください。

    一方、お薬によっては飲み忘れを防ぐことや、服用時間の間隔(6時間ごとに服用、など)を分かりやすくすることを目的に用法が示されている場合もあります。

    時々、「朝ごはんを食べないのですが、朝食後はどうしたら良いですか?」
    「仕事が夜勤なのですが、朝に帰ってきて寝る場合はどうしたら良いですか?」
    などと質問をいただくことがあります。

    薬の種類や治療方針によって、患者様それぞれで対応が異なりますので、どうしたら良いのかな?と疑問に思った場合は、絶対に「自己判断をせず!」薬剤師にご相談ください。

    杉山育美
    岩手医科大学薬学部 講師 博士(薬学)
    薬剤師
    スポーツファーマシスト
    アスリートフードマイスター
    薬剤師を身近に感じてもらいたいとSNSなどを通して発信中。
    アスリートやサポートスタッフ、ご家族に対してアンチ・ドーピング活動をすると共に勝利のためには健康であることの重要性もお伝えしている。
    近年はアスリートを含む女性の健康サポートにも力を入れている。