rakra110号、2月25日発売となりました!
特集テーマは「エブリタイム! 喫茶店」。
朝、昼、午後、夜。
それぞれの時間帯で味わう、お店の魅力を紹介しています。

そのタイムゾーンの合間に「寄り道ページ」を設けたのですが
そこに登場していただいた、盛岡の「喫茶GEN・KI」さん。
市民おなじみの展望スポット・岩山の展望台下にある喫茶店で
なんと「夜明けの1時間前」から営業をしています。
※詳しくは、rakra110号を読んでいただけるとうれしいですー!

  • 夜明け1時間前
  • 夜明け1時間後。
    低く垂れ込めた雲が山なみを隠し、なんだか遠くに海があるようにも見える盛岡。

そんなGEN・KIさん
玉ねぎをじっくり炒めてつくる「世界の岩山カレー」も
しっとり和な味わいの「岩手雑穀みそシフォンケーキ」も美味しいのですが
店主の久保田さんが「世界に広めたい」と、今最も力を入れているのが「黒千石大豆珈琲」です。

「黒千石大豆」とは、北海道が原産の黒大豆。
栽培に手間がかかるため1970年代には絶滅したと考えられていましたが、近年、奇跡的に数粒見つかり、北海道からの依頼を受けて岩手県が品種を再生した、という経緯があるとのこと。

焙煎した黒千石大豆。小粒でまんまる。

ポリフェノールが豊富など栄養価が高く、風味も濃厚なのが特徴で、原産地の北海道ではさまざまな加工品が作られているそう。
「黒千石大豆を使ったコーヒーもそのひとつです。けれど、ほとんどが普通のコーヒー豆とのブレンド。『黒千石大豆100%』のものは、自分が調べた限りではうちの店だけ」と久保田さん。

豆は、盛岡の生産者さんが育てたもの。それを、市内の焙煎所に依頼しコーヒーのように焙煎。
黒豆茶の風味も感じつつ、コーヒーらしい深い苦味もしっかりあって、美味しい。

珈琲とシフォン
お店で、シフォンと一緒にいただきました。あ、私が一人で全部食べたわけじゃないっス!
撮影・八幡泰寛

久保田さんは、このコーヒーに「時には冒険の珈琲を」というキャッチコピーをつけました。
「今まで飲んだことのない飲みものを注文してみるという、日常の中の小さな冒険」
「このコーヒーをどこまで発展させて行くことができるかという、私の人生をかけた冒険」
という、2つの意味が込められているとのこと。

「本来のコーヒーと張り合おう、というんじゃないんです。でも、黒千石大豆珈琲ならではの良さがある。カフェタイムの選択肢のひとつにしてもらえたらうれしい」
と、久保田さん。ノンカフェインなので「コーヒーを飲みたいけどカフェインが…」という人にもおすすめです。

ちなみに私は、ミルクを少し足すのも好き。

持ち帰り用
持ち帰り用の豆も販売しています。100g/650円(税込)
撮影・八幡泰寛

(編集部:鈴木いづみ)