先代から受け継いだ伝統のいか料理

 三陸鉄道に乗って、三陸の食を味わう「さんりく駅-1グルメ旅」。最初の目的地は浪板海岸駅にある「さんずろ家」です。ここはいか料理が評判の店で、女将の台野純子さんのお勧めは「いか腑いり定食」。ホタテ貝型の鉄板にいかゲソや腑わた、野菜などが盛り付けられています。食べ方を女将に聞くと、「火をつけて、あとは豆腐が崩れるくらい、思いっきり、豪快に混ぜて」と。ぐつぐつと音が立ってくると、特製味噌が焦げる香ばしい匂いが。
 「ごはんにのせて食べるとおいしいですよ」
 味噌の風味の奥から感じる腑わたの旨味。おいしい! いかゲソの食感もいい。

長い歴史を持つさんずろ家は、昔ながらの郷土の味を大切にしている。
不動の人気メニュー「いか腑いり定食(1,320円・税込)」は、さんずろ家に昔から伝わる味。いかがおいしい三陸だから味わえる。
目の前は船越湾。近くに吉里吉里半島と野島が、遠くに行き交う船舶も見える。
いつも明るく、会話が楽しい
名物女将・台野純子さん(左)。
  • ▶SHOP DATA
  • 岩手県上閉伊郡大槌町吉里吉里13-9-22
  • TEL 0193-44-2413
  • 営業時間/11:00〜14:30、16:30〜20:00
  • 定休日/月曜、12月27日〜1月3日
  • アクセス/浪板海岸駅から徒歩約5分

漬け丼、うどん、唐揚げ三陸の美味を定食に

 再び三陸鉄道に乗車して、次は新田老駅の駅-1グルメ店「善助屋食堂」へ。ここは、名物「どんこ唐揚げ丼」で知られています。女将の赤沼秋子さんがどんこ唐揚げ丼を考案したのは東日本大震災の数カ月前とか。
 「知られ始めてきたどんこ唐揚げ丼を、震災を理由にやめてしまうのが悔しくてね」と赤沼さん。震災直後、どんこ唐揚げ丼を復活させて名物に。「田老の元気セット」はこのどんこ唐揚げと真崎わかめのメカブのうどん、漬け丼がセットになったもの。漬け丼もうどんも優しい味で心も体もほぐれてきそう。どんこ唐揚げは衣がサクサク、白身がフワフワな食感。甘いタレのあとに衣のスパイシーな味がきておいしい!

  • 善助屋食堂の人気メニュー3種を定食にした「田老の元気セット(1,450円・税込)」。
  • 定食には、名物「どんこの唐揚げ」も付く。
今回は旬のカンパチを使った漬け丼。「次は瓶ドンを食べてみたいです」。
「どんこ唐揚げ丼」誕生のいきさつを話す、女将の赤沼秋子さん。
  • ▶SHOP DATA
  • 岩手県宮古市田老2-5-1 道の駅たろう内
  • TEL 0193-87-2054
  • 営業時間/11:30〜15:00 ※夜は予約のみ
  • 定休日/水曜
  • アクセス/新田老駅より徒歩約8分

三陸鉄道沿線のグルメ情報誌
さんりく駅-1グルメ」発行!

 岩手県の沿岸部を走る日本一長い第三セクター・三陸鉄道リアス線。その沿線のおいしい食べ処を掲載した冊子が「さんりく駅-1グルメ」だ。毎年夏と冬の2回発行され、今回の冬号が19号となっており、今では三陸旅にかかせないグルメ情報誌だ。今回のテーマは「負けない! 元気ランチ」。旅人を元気にする三陸の冬のメニューが満載されている。岩手めんこいテレビの新人アナウンサー・高橋礼子アナが行く
● 岩手県内道の駅、三鉄各駅、トヨタレンタカー各営業所等に設置されています。

田老の情報発信地・道の駅で美猫と出会う

 「善助屋食堂」のある道の駅たろうには、ちょっと変わった店もあり、その1軒が「ペット空間 てくてく」。店では福店長のにゃびちゃんがお出迎え。?副店長?ではなく?福店長?がポイントです! ここでは、犬や猫が安心して食べられる手作りおやつを販売。善助屋食堂のどんこ唐揚げのどんこの頭を使った「どんこヘッド」は、すぐに完売してしまうとか。
 道の駅たろう潮里ステーションでは旅の情報を入手できるほか、道の駅情報誌「おでかけ・みちこ」を配布。三陸旅の情報ツールとして手にとってみてください。

店長の梶山幸江さん。犬や猫にやさしいおやつ作りをしている。
しあわせ乳業のヤギミルクを使った、安心安全のペット用クッキー。
  • ▶SHOP DATA
  • 岩手県宮古市田老2-5-1 道の駅たろう内
  • TEL 080-7986-6062
  • 営業時間/9:00〜17:00
  • 定休日/月曜 ※不定休あり